労働審判を申し立てられた会社がすぐに弁護士に相談した方がよい理由

労働審判とは

労働トラブルを迅速に解決するための制度

弁護士

労働審判とは、使用者と労働者の間の個別的な労働トラブルについて、迅速、適正かつ実効的な解決を図ることを目的とした紛争解決制度です。

労働審判制度では労働者の利益の観点から手続の迅速性が重視されているため、労働者から労働審判を申し立てられた会社は、一刻も早く弁護士に相談するべきです

このページでは、労働審判を申し立てられた会社がすぐに弁護士に相談した方がよい理由について、企業法務に携わる弁護士が詳しくご説明します。

労働審判の流れ

労働審判の流れ

労働審判が申し立てられると、申立人(通常は労働者)と相手方(通常は会社)、そして労働審判官(裁判官)1名と2名の労働審判員によって構成される「労働審判委員会」で、個別的な

労働トラブルを解決するための話し合いが行われます。

書面を提出するのは原則として第1回期日前までで、そこからは労働審判委員会が当事者に直接質問し、その場で回答を求める「口頭主義」という方法で審理が行われるのが労働審判の特徴です。

申立人と相手方は弁護士を代理人としてつけることができます。

話し合いによって解決に至れば調停が成立しますが、話し合いがうまくいかない場合には労働審判委員会がトラブルの実情に応じた解決案の提示を行います。

労働審判に不服がある場合は、「異議申立て」をすることができ、その場合、通常の訴訟に移行することになります。

労働紛争の対象となる事件は、解雇や懲戒処分の効力を争う事件、未払い残業代請求を含む賃金請求、退職金請求、セクハラやパワハラといった優越的地位の濫用など様々です。

中でも解雇や雇止めといった雇用の終了に関するトラブルが最も多く、全体の45.4%を占めています(平成25年)。


労働審判を申し立てられたらどうする?

労働審判は時間との勝負です!

時間との勝負

労働審判手続は、労働者の立場を考慮して迅速性が重視されています。

労働審判の第1回期日は、原則として申立てから40日以内に指定され、指定された期日は原則として変更ができません。

そして、第1回期日の約1週間前までには、使用者側の主張や反論を記載した「答弁書」を提出しなければなりません

つまり、突然の申立てを受けた会社側は、約1か月の期間で主張や根拠資料を整理し、答弁書などの主張書面を提出しなければいけないのです。

一方の労働者側は、申立て前に十分な準備を行い、万全の状態で労働審判の申立てを行うことができます。

このように会社側に不利な状態で始まる労働審判を有利に進めるためのポイントは、とにかく、すぐに準備に取りかかることです。

なお、福岡地方裁判所では、

  • 原則3回以内の期日で事件を終結させる
  • 第1回期日から第3回期日までの平均的な審理期間を2週間ないし3週間程度に設定する

という運用がなされています。

この中で、重要なのはなんといっても第1回期日です。

第1回期日で説得力のある主張を行い、労働審判委員会に好印象を与えることが、労働審判を有利に進めるための重要なポイントになります。

申立てから解決までの平均審理期間は、全国平均で72日間、福岡県では61日間となっています(平成24年度)。

労働審判では答弁書の内容が重要です!

答弁書の準備

労働審判が申し立てられると、裁判所から次の書類が届きます。

  • 労働審判申立書の写し
  • 労働者側から提出された証拠の写し
  • 呼出状

労働審判申立書」には、労働者側の申立ての趣旨と、その根拠となる事実がまとめられています。

申立書の内容を踏まえ、「答弁書」では、申立書に記載された事実に対する認否、答弁を理由づける具体的な事実、予想される争点とそれに関連する重要な事実、予想される争点ごとの証拠などを記載します。

労働審判を会社側に有利に進めるためには、答弁書の記載事項が非常に重要です。

労働者側の申立書の内容を分析し、労働者側が主張する事実関係が本当に存在するのかを調査したうえで、会社側で立証可能な事実をもとに法的な反論を組み立てる必要があります。

呼出状」には、期日の指定と答弁書を提出する期限が記載されています。

労働審判を欠席したり、答弁書を期限までに提出しなかったりすると、労働者側に有利な労働審判が行われてしまう可能性が高くなります。

必ず期日に出頭できるようにスケジュールを調整し、期限に間に合うように答弁書を提出するようにしましょう

労働審判では法律と事実に基づいた適切な主張を

労働審判期日

労働審判の期日では、労働者側と会社側との間で話し合いが行われます。

両者の主張に基づいて最終的に判断を下す労働審判官と労働審判員は、法律と労務問題の専門家です。

したがって、労働審判を会社側に有利に進めるためには、法律と客観的な証拠に基づいた適切な主張を行うことが重要です。

逆に、感情的な主張をしたり、思わず声を荒げたりすれば、労働者側に有利な判断がなされる可能性が高いでしょう。

労働審判の結果に納得がいかないときは…

労働審判に不服がある場合は、裁判所に対して異議の申し立てをすることができます。

異議申立てができる期間は、審判書を受け取った日または期日において労働審判の告知を受けた日の翌日から起算して2週間以内とされています。

異議申立てを行うと労働審判は効力を失い、訴訟に移行します。

2週間を過ぎると労働審判は確定してしまいますので注意が必要です。

労働審判の結果に納得がいかないときには、短期間で異議申立書を作成して裁判所に提出し、訴訟の準備をしなければいけませんので、大至急弁護士にご相談いただくことをお勧めします。

労働審判を弁護士に依頼するべき理由

第一回期日までの準備が勝負を分ける!

スケジュール

会社が労働審判を申し立てられたときは、約1か月間という短い期間で法律的な主張をまとめ、適切な証拠を集めて答弁書を提出しなければいけません。

この短い期間に、いかに準備をして期日に臨むかが重要です。

労働審判は原則として3回以内の期日で審理を終了させなければなりませんので、労働審判委員会が一度抱いた印象を逆転させるのは至難の業です。

答弁書の内容と第一回期日における「第一印象」で勝負が決するといっても過言ではありません。

説得力のある答弁書を作成するためには、労働事件に精通した弁護士が、事実関係の調査や使用者側の主張を裏付ける強い証拠の収集などに力を注ぐ必要があります。

不十分な準備は、負けを意味するのです。

弁護士の交渉力とプレゼン力を大いにご活用ください

お任せください

労働審判を有利に進めるためのポイントとなる答弁書の作成は、法律と労務問題の専門家である弁護士にご依頼いただくことを強くお勧めします。

労働審判では、当事者に直接質問をして回答を求める「口頭主義」で心理が行われますので、交渉のスキルと使用者側の主張を正確に伝えるプレゼン能力が必須です。

弁護士は交渉とプレゼンのプロフェッショナルです。

労働審判で説得力のある意見を述べ、裁判所を説得するためには、弁護士のサポートがあるに越したことはありません。

また、日本労働組合総連合会の統計によると、平成20~23年度の労働審判において、両当事者が弁護士を代理人として選任した割合は71.1%で、そのうち解決した割合は84.1%となっています。

つまり、弁護士を付けずに労働審判に臨めば、労働審判を有利に進めることが難しくなるだけでなく、円満な解決から遠ざかる可能性があります。

残業代問題の予防

労働紛争の対応だけでなく、労働者から内容証明郵便などで残業代を請求された時点での対応や、残業代問題を発生させないための雇用契約や就業規則の定め方についても、弁護士からアドバイスを差し上げることが可能です。

法的な問題が起きてから対応を検討するのではなく問題を未然に防止する「予防法務」を実践するため、労働問題に精通した弁護士をご活用ください。


たくみ法律事務所の労働審判の解決実績(一部)

Case.01 セクハラで元従業員から労働審判を申したてられた(労働審判からの対応)
Case.02 元社員から時間外手当の支払いを求めて労働審判を申し立てられた(労働審判からの対応)
Case.03 退職勧奨の適法性が争われた労働審判で請求額を約5分の1に減額した事案
Case.04 高額の残業代の支払いを求められた労働審判で時間外労働の事実を争った事案
Case.05 労働審判で未払い残業代の請求額を大幅に減額するとともに、就業規則の変更を行った事例

労働審判でたくみ法律事務所が選ばれる4つのポイント

弁護士壹岐

たくみ法律事務所は、契約トラブル、債権回収、労働問題、コンプライアンスなどについて福岡県内の多くの企業からご依頼や顧問契約をいただいています

福岡の中小企業の皆様からたくみ法律事務所が選ばれている理由をご紹介します。

使用者側に特化

たくみ法律事務所では、労働者側の方からのご相談やご依頼はすべてお断りし、使用者側に特化しています。

これにより、弁護士は、使用者側の労働紛争事件の経験とノウハウを蓄積しています。

初回相談料無料

たくみ法律事務所では、企業からのご相談は初回無料で承っております

そもそも弁護士にご依頼いただいた方がよい事案なのか、ご依頼いただいたとしたら、どのような解決方法が考えられるのかも含め、弁護士が丁寧にご説明いたします。

「こんなことで弁護士と相談していいのだろうか」と悩む必要はありません。

企業の法律問題でお悩みの際には、まずは弁護士とのご相談にお越しください。

顧問先数70社以上

たくみ法律事務所では、福岡県内の70社以上の顧問弁護士として企業をバックアップしています。

地域密着の法律事務所として多くの企業を支援する中で、弁護士は使用者側労働問題の専門性を高めています

福岡市と北九州市の中心部からアクセスしやすい立地

たくみ法律事務所は、地下鉄七隈線天神南駅から徒歩3分・渡辺通駅から徒歩2分というご来所しやすい立地で皆様をお待ちしております。

また、小倉駅より徒歩5分・モノレール平和通駅より徒歩2分の北九州事務所でもご相談いただけます。

労働審判の費用

相談料

企業に関する法律相談は初回無料(原則30分)

着手金

経済的利益(申立額)が300万円以下の部分:経済的利益の8%

300万円を超え3,000万円以下の部分:経済的利益の5%

ただし、最低着手金は20万円とする。

※労働審判から訴訟に移行した場合は、追加着手金10万円
※訴訟から受任した場合には、最低着手金30万円

報酬金

経済的利益(減額)が300万円以下の部分:経済的利益の16%

300万円を超え3,000万円以下の部分:経済的利益の10%

顧問契約のすすめ

顧問契約

たくみ法律事務所の弁護士と顧問契約を締結していただくことによって、弁護士が会社の法律問題を全面的にサポートすることが可能になります。

人事・労務に関する紛争を未然に防ぐためには、弁護士が企業内部の実情を理解したうえで継続的にアドバイスを行うことが非常に重要です。

顧問契約を結んでいただくことで、人事・労務の問題のみならず、債権回収、不動産問題、契約書の問題など、企業が直面する法律問題について幅広く弁護士にご相談いただくことが可能です

当事務所との顧問契約についてはお電話やメールでお気軽にお問い合わせください。


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