弁護士が教える残業代問題と対策

弁護士が教える残業代問題と対策

残業代のポイント

未払い残業問題

労働

現在、運送業など未払い残業代の問題が大きく取り沙汰されています。

未払い残業代とは、いわゆるサービス残業代のことで、残業代を支払わずに残業をさせることです。

仮に、残業代の未払いが発覚するとどのようになるのでしょうか?

そのリスクを知っておきましょう。

労働基準監督署からの是正勧告

まずは、労働基準監督署から「是正勧告」を受けることになります。

是正勧告に従わなかった場合、書類送検され罰せられる可能性があります。

また、この未払い残業代の是正勧告により、ある企業が数十億円を支払った事例もあります。

このように未払い残業代は会社にとって多くのリスクをはらんでいます。

では、このような場合、どう対処すべきでしょうか。

是正勧告への対応

警告

「是正勧告」とは、いわば労働基準監督署からの警告書だと思ってください。

経営者が従業員を雇用する場合のルールを定めたものが「労働基準法」です。

この労働基準法に会社違反した場合に労働基準監督署から届く警告書が「是正勧告書」です。

是正勧告に従わず、違反状態を是正しなければ、罰則が設けられているため、是正勧告には素直に従う必要があります。

また、労働基準監督署が会社の違反状態を確知するのは、従業員(元従業員も含む)からの申告がほとんどです。

ですから、労働基準監督署の調査も会社の内部の実態を把握した状態で行われます

労働基準監督署(労基署)への対応

悩み

残念ながら、労基署が会社に調査に入り、様々な資料を取得した後は、会社側が労基署に対抗する手段はほぼありません。

もっとも、労基署に提出した資料には出てこない事実を会社側が主張したい場合もあるでしょう。

たとえば、パソコンのログを労基署が取得した場合、そのログオン時間とログオフ時間で労働時間を認定することがあります。

しかし、実際にその従業員がログオンしたままで退勤することも考えられますし、この情報が従業員の正確な労働時間を反映しているとは言えません

また、タイムカードについても、終業後相当遅くなって打刻される場合もあるでしょう。

このような事情がある場合は、労基署にその事実を主張することは可能ですので、弁護士にご相談ください。

時間外手当と未払い残業問題

時間外手当て

時間

未払い残業代の問題を解決するためには、そもそも時間外手当て(残業代)がどのように計算されるのかを知っておきましょう。

労働時間の概念は、2種類あります。

①所定労働時間②法定労働時間です。

①は、就業規則(雇用契約書)で定められた労働時間であり、②は、法律で決まっている労働時間です。

法定労働時間は、1日8時間及び1週40時間と定められています。

2種類の労働時間があるため、残業も2種類の残業があります。

所定労働時間を超え、法定労働時間内の残業

残業の種類1

法定労働時間を超える残業

残業の種類1

上記2種類の残業のうち、1の残業(濃オレンジ部分)については、割増賃金での残業代を会社が支払う必要はありません

もっとも、通常の賃金は時間に応じて支払う義務はあります

他方、2の残業(濃緑部分)については、割増賃金で残業代を支払う必要があります

このように残業の種類に応じて適切に残業代を支払わなければならないため、会社としては、従業員の労働時間管理が重要になります。

なお、残業が深夜(22時~5時)に及んだ場合、深夜労働の割増賃金が発生します。

残業代の割増率と重複して支払わなければなりませんので、注意が必要です。

割増賃金の割増率は以下のとおりです。

割増賃金の割増率

残業代対策

弁護士桑原・弁護士山口

では、そもそも時間外手当てを請求されないようにするためにはどのような対策を講じればよいのでしょうか。

企業側の残業代対策の一つとして、「定額残業制(=固定残業代)」という方法があります。

この制度は、雇用契約の際に、「賃金には30時間分の残業代を含む」とした上で契約を締結するものです。

そうすることにより30時間分の残業代は通常の賃金に含まれることになるため、企業としては、30時間を超えた分の時間外手当てを計算し、支払えば足りることになります。

この制度を採用する場合には注意が必要です。

安易に定額残業制を採用すると後々違法との判断がなされるおそれがあります。

そこで、定額残業制が適法になる要件を知っておきましょう。

定額残業制の適法要件
  1. 割増賃金にあたる部分が明確に区分されていること。
  2. 法所定の割増賃金との差額を支払う旨の合意がされていること。

上記の要件を満たすことが必要となります。

また、上記要件を満たすためには、就業規則契約書、賃金台帳など多くの書類の内容を精査する必要があります。

導入の際には、労働問題に詳しい弁護士に相談することをオススメします。

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