ご相談に至った経緯
小規模の孫請け会社である依頼者は、中規模の下請け会社と取引をしていましたが、突然、支払いがなくなったということでご相談をいただきました。
解決までの流れ
至急、相手方に対して未払い金を有していた元請け会社と協議し、相手方への支払いを待ってもらうように交渉を行いました。
その結果、相手方が元請け会社に対して有していた債権を代理受領することで合意し、債権回収を実現することができました。
弁護士からのコメント
「代理受領」とは、債権者から委任を受けて代理人として債務者から弁済を受けることをいいます。
この事例では、相手方が元請け会社の代表者と知人だったこともあり、代理受領をスムーズに行うことができました。
相手方が債務整理手続に入ってしまうと回収が困難になることから、迅速性が要求される方法です。
また、相手方が破産などの手続に移行するような場合、このような債権回収の手法が債権者間の公平を害する行為にならないよう注意が必要となります。
代理受領は、相手方が資金繰りに困って自ら取り立てを行ってしまう、ほかの債権者の圧力に負けてほかの債権者にも同じような約束をしたり、債権譲渡をしてしまうといったおそれがあるため、確実に債権を回収できるよう、相手との交渉を慎重に進める必要があります。