今回は、保険募集人(保険代理店)の新たな義務(意向把握義務・情報提供義務)について解説いたします。

保険業法上の保険募集に対する行為規制については、従来から重要事項の説明義務(保険業法第100条2)等が定められていましたが、保険業法改正により、保険募集人に対する新たな行為規制が定められました

それが、

  • 意向把握義務(保険業法第294条の2)
  • 情報提供義務(保険業法第294条、300条の2)

です。

意向把握義務とは

意向把握義務とは、顧客の意向を把握し顧客のニーズに合った保険商品をすすめ、顧客の意向に合った保険商品であることを確認したうえで、契約を締結する義務をいいます。

今後は、

  1. 顧客ニーズを把握し、
  2. 当該ニーズに対応した保険プランを具体化したうえで、
  3. 顧客ニーズと提案プランの対応関係を顧客が最終的に確認する

という流れが必要になってくるでしょう。

情報提供義務とは

情報提供義務とは、顧客が保険加入の判断を行う際に参考となるべき、商品情報その他の情報提供をする義務です。

保険金の支払い条件や、保険期間・保険金額等は当然ですが、その他参考情報(ロードサービス等の付帯サービス等)や、複数の保険会社の商品を扱う乗合代理店の場合は、取扱商品のうち比較可能な商品の一覧の提示や、特定商品の提示・推奨を行う理由の明示等まで必要になってくるでしょう。

体制整備が求められています

以上の基本的ルール(意向把握義務・情報提供義務)を遵守するための体制整備をする義務も定められており、保険会社主催の研修・セミナー等への参加や、代理店での教育プログラムの実施が必要になってきます。

ちなみに、上記の行為規制については2016年4月1日から適用の見込みです。

なお、2015年2月18日に金融庁から改正された保険会社向けの総合的な監督指針が公表され、その中で、意向把握義務の具体的内容について新設されたので、保険募集に係わる方たちは必見です。

最後に

今後、保険会社からの求償権行使の義務化も検討される状況下で、大型の乗合代理店に対する規制から、全体の代理店への規制へと規律がますます厳格になっていきます。

保険募集人にとっても、法的リスクについての対処法を検討する重要性が高まっているといえます。

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