旅館業法のポイントを弁護士が解説

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旅館業法のポイントを弁護士が解説

旅館業法は、ホテル、旅館、簡易宿所といった旅館業を営む事業者を規制する法律です。

この記事では、旅館業法による規制の対象となる要件と規制の内容について解説いたします。

旅館業法が問題となるのはどんなとき?

相談

厚生労働省によると、旅館業法違反の可能性があるとして2018年度に全国の自治体が実施した指導・調査などの件数は5674件でした。

最近では住宅サービスの一部を活用して旅行者に宿泊サービスを提供する民泊サービスが広まり、旅館業法上の許可をとらずに民泊サービスを実施する「違法民泊」が問題となりました。

旅館業法の規制はホテルや旅館を営業しようとする場合はもちろん、宿泊業以外のサービス提供するときにも問題となります

たとえば、インターネットカフェで利用者に布団を貸して宿泊させる場合などです。

旅館業とは

旅館業とは、旅館業法によると、旅館・ホテル営業、簡易宿泊営業および下宿営業を総称したものです。

旅館・ホテル営業とは、施設を設け、①宿泊料を受けて、②人を宿泊させる営業で、③簡易宿泊営業及び下宿営業以外のものをいいます。

簡易宿所営業とは 宿泊する場所を多数人で共用する構造や設備を設けてする営業をいい、カプセルホテルや山小屋、スキー小屋などが該当します。

下宿営業とは、1月以上の期間を単位として宿泊させる営業をいいます。

旅館業を経営するためには旅館業法に基づく営業許可を受けなければならず、無許可で営業をすると罰則の対象となります。

不動産賃貸業との違い

旅館業はアパートやマンションを賃貸する不動産賃貸業と何が異なるのでしょうか。

旅館業が不動産賃貸業と異なる点は以下の2点です。

  1. 施設の衛生上の維持管理責任は営業者にある
  2. 原則として宿泊者は宿泊する部屋に生活の本拠を有さない

問題になりやすいポイント

上に説明した旅館・ホテル営業の要件で、問題となりやすいのは①宿泊料と②宿泊の要件です。

宿泊料について

旅館業に該当するためには営業者が宿泊料を徴収することが要件となっています。

したがって、宿泊料を徴収しない場合は、旅館業法の適用を受けません。

しかし、利用者から「宿泊料」という名目の料金を徴収していない場合でも、実質的に寝具や部屋の使用料とみなされる費用を徴収している場合は、当該費用が「宿泊料」とみなされます。

あくまで実質で判断されるため、たとえば、寝具のクリーニング代や室内清掃費などの名目であっても、「宿泊料」と評価されてしまいます。

また、明細書の中で「宿泊料」に当たり得る料金を明示していない場合でも、寝具等の貸し出しをしているのであれば、他のサービスの代金の中に「宿泊料」が含まれていると評価される可能性が高いです。

宿泊について

「宿泊」とは、旅館業法によると、宿泊時間の長短にかかわらず、寝具を使用して施設を利用することをいいます。

そして「寝具」とは、寝台、敷布団、掛け布団、毛布、敷布またはシーツ、枕、カバー、寝衣など、仮眠や睡眠のために使用されるものをいいます。

旅館業法の規制の内容

旅館業としての要件を満たすと、たとえば次のような規制の対象となります(ホテル営業の場合)。

  • 氏名・住所・職業等を記載した宿泊者名簿を備えなければいけない
  • 客室数は10室以上でなければいけない
  • 1室の客室床面積は9平方メートル以上でなければいけない
  • 玄関には宿泊しようとする者との面接に適する玄関帳場その他これに類する設備を有しなければいけない
  • 宿泊者の需要が満たすことができる適切な数の浴室水槽またはシャワー室を有しなければいけない

旅館業法違反の罰則

無許可で旅館業を営んだ場合、利用者を宿泊させた従業員・代表者が6か月以下の懲役または300万円以下の罰金に処せられ、情状が悪ければ両方が科される可能性があります。

また、会社も300万円以下の罰金に処せられる可能性があります

最後に

弁護士澤戸

福岡県では外国人観光客の増加などにより福岡市を中心として宿泊施設が慢性的に不足しており、ホテル、旅館、簡易宿泊施設の数も増加しています。

旅館業法はホテルや旅館などの宿泊施設の経営者はもちろん、他の業種を営む方にも関わる法律です。

旅館業法の適用要件や規制の内容についてお困りのときにはお気軽に弁護士にご相談ください

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