いよいよ施行!「働き方改革関連法案」

働き方改革関連法案の施行

今年の4月に、働き方改革関連法案の一部が施行されます

今回の施行は大企業を対象としたものが中心ですが、来年以降、中小企業においても徐々に規制がされていきますので、準備が必要です。

また、ハラスメントに対する問題意識が年々高まりを見せている中、パワーハラスメントの防止対策が法的義務化するという話も出ています。

今回は、その働き方改革に関連した話題です。

今後、コミュニケーションにおいて「アサーション」という考え方の重要度が高まるとされています。

「アサーション」という言葉に耳馴染みがない、あるいは職場におけるコミュニケーションについて何らかの悩みを抱えている方は、是非この記事をご一読ください。

アサーションとは?

「アサーション(英:assertion)」とは「柔らかな自己表現、自己主張」という意味で、柔らかく自己の主張を通す技術や手法をいいます。

皆様も、周囲の人と接していて次のように感じたことはないでしょうか。

「もう少し角が立たない言い方をすればいいのに、どうしてそんな対応をしてしまうのだろうか?」

「言いたいことが言えずにストレスが溜まり、愚痴ばかり言っているが、どうすればよいのだろうか?」

そのような人に対し、単に「子どもっぽい人だな」という評価をするのではなく、「アサーション」という考え方を取り入れてもらうことで円滑なコミュニケーションが実現できます。

具体例

3つの自己表現

わかりやすい例を挙げます。

この記事を読まれているのは経営層の方が中心かと思いますが、次の事例は自分が上司がいる部下であるという想定で読んでください。

終業間近に、突然上司から今からやってもらいたい仕事があると言われました。

「今日は予定があるから早く帰りたいと思っていたのに…。」

こんなときどのように対応するでしょうか。

アグレッシブな自己表現

このように、自分の意見を直接的にぶつける表現を「攻撃的(アグレッシブ)な自己表現」と言います。

これに対して、

ノン・アサーティブな自己表現

このように、自分の意見や気持ちを言わない表現を「ノン・アサーティブ(非・自己主張)な自己表現」といいます。

この中間をとったのが、「アサーティブな自己表現」です。

たとえば、

アサーティブな自己表現

といったものです。

「しずかちゃん」に学ぶアサーション

アサーティブな自己表現の使い手としてよく例として挙げられるのは、「ドラえもん」のしずかちゃんです。

例として、隣の席に座っている友達に勝手に自分の消しゴムを使われ、返してもらえない場合の対応を考えてみましょう。

アグレッシブなジャイアンなら、「消しゴム返せよ」とはっきり言うでしょうし、ノン・アサーティブなのび太なら何も言わず黙っているでしょう。

しずかちゃんなら、「使い終わったら返してね」とか、「今度使いたいときは一言声かけてね」と言うでしょう。

これらの表現のうち、最も相手に良い心象を与え、自分の意向を実現できる表現がどれかは言うまでもありません。

3つの自己表現の特徴

「ノン・アサーティブな自己表現」、「アグレッシブな自己表現」、「アサーティブな自己表現」の特徴を分けると以下のようになります。

非主張的(ノン・アサーティブ) 攻撃的(アグレッシブ) アサーティブ
引っ込み思案
卑屈
消極的
自己否定的強がり
尊大
無頓着
他者否定的
強がり
尊大
無頓着
他者否定的
正直
率直
積極的
自他尊重
依存的
他人本位
相手任せ
相手の承認で決める
操作的
自分本位
相手に指示
自分の命令に従わせる
自発的
自他調和
自他協力
自己選択で決める
服従的
黙る
弁解がましい
「私はOKしない、あなたはOK」
支配的
一方的に主張する
責任転嫁
「私はOK、あなたはOKではない」
歩み寄り
柔軟に対応する
自分の責任で行動
「私もOK、あなたもOK」

参照:平木典子「アサーション・トレーニング」(金子書房)

最後に

弁護士壹岐晋大

アサーションで大事なポイントは、

  1. 自分の思いを確かめる(自分は、どうしたいのか)。
  2. 事実や状況を共有する(相手と、分かち合う必要がある事実はないか)。
  3. 提案は具体的に述べる(とりあえず、1つ提案してみる)

の3つであるとされています(平木典子「アサーション入門」(講談社現代新書))。

注意していただきたいのは、アサーティブな自己表現は部下だけが身につけるべきものではないという点です。

ハラスメント対策としてアサーション・トレーニングが有効であると考えられており、当然、上司が部下に接するときもアサーティブな表現が求められます。

部下に対して攻撃的な表現をしがちなマネージャーがいる職場では、ハラスメントの問題が発生しやすいといえます。

参考にされてみてください。

弁護士・中小企業診断士 壹岐晋大

1986年山口県生まれ。
企業法務分野に取り組む際には、『経営者と同じ方向を見る』という姿勢を一貫しており、企業の『考え方』を共有し、『目標を達成』することを大切にしている。

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