公益通報者保護法とは?

ビジネスマン

公益通報者保護法という法律をご存知でしょうか。

企業の犯罪や行政規制違反行為につき、企業内部の従業員がこれを告発した場合、告発を行った従業員に対して解雇等の不利益な取り扱いをしてはならないと定める法律です。

この法律により、企業のコンプライアンス(法令遵守)経営を強化しようというわけです。

この法律自体は、平成18年4月から施行されています。

この法律の施行を受けて、各企業において、内部通報制度が整備され始めました。

内部通報制度とは、組織内外の関係者から法令違反や不正行為の申告を受け付け、調査・対応しようとする制度です。

企業側としては、不正行為や法令違反行為を早期に発見することで、コンプライアンス経営を強化し、損害の発生や拡大を未然に防ぐというメリットがあります。

これら内部通報制度は、いわゆるヘルプラインとも呼ばれ、自社内に専用の部署を設けたり、外部に委託したりする場合があります。

内部通報制度の整備の実態

企業

もっとも、内部通報制度は、制度自体設けていない企業もそれなりに多く、また、制度自体を設けているとしても十分に機能していない(ex.企業からの報復をおそれて通報しないetc.)など、まだまだ十分に浸透しているとは言えない状況にあります。

消費者庁が平成28年に行った調査によれば、「内部通報制度を導入している」企業は全体の46.3%、「検討中」は13.2%、「導入する予定なし」は39.2%、「導入していたが廃止した」は0.1%であったとのことです。

また、従業員が1,000人を超える企業では90%以上が「導入している」一方で、従業員が50人以下の企業では「導入している」が9.3%、「導入する予定なし」が73.7%であったとのことです。

上記調査から、中小企業においてはまだまだ内部通報制度の整備が進んでいないことが分かります。

消費者庁の定めるガイドライン

そこで、消費者庁は、平成28年12月、「公益通報者保護法を踏まえた内部通報制度の整備・運用に関する民間事業者向けガイドライン」を改定しました。

当該ガイドラインによれば、次のような措置を取ることが適切であるとされています。

  1. 通報対応を適切に行うため、経営幹部を責任者とし、その役割を内部規定等において明文化すること
  2. 外部の通報窓口として、法律事務所や民間の専門機関などを設置すること
  3. 社外監査役や社外取締役など、経営幹部から独立性を有する通報窓口を設けること
  4. 秘密保持の徹底(通報者の保護)
  5. 通報に対する制裁として、降格や配転、減給、事実上の嫌がらせといった不利益な取り扱いの禁止
  6. 法令違反に関与した者が問題の解決に協力した場合には、懲戒処分等を減免する仕組みを整備すること

さいごに

弁護士桑原

内部通報制度(ヘルプライン)の整備は、企業の売上げに直接結び付くものではないため、一見すると無駄なコストを掛けるように見えますが、法令違反行為などにより企業の存続に致命的なダメージを与える状況を回避することやパワハラやセクハラなど企業内部の問題を早期に発見し、問題が大きくなる前に解決できるなどの効果が期待できます。

当事務所でも、外部委託による専用のヘルプライン窓口の設置に対応していますので、ご検討中の方は一度ご相談下さい。

弁護士桑原 淳

福岡県古賀市出身。
民間企業で法務部員として勤務後、弁護士登録。
これまでに多様な業種について商取引や労務等に関する問題を取扱ってきた経験を活かし、企業の皆様に実践的なサポートを行なうことを心がけています。

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