はじめに-岐阜でのドローン落下事故-

ドローン

先日、岐阜県で開かれたイベントでドローンが墜落し、児童など複数人が怪我をする事故が起きました。

過去には、首相官邸へのドローン墜落事故などもありました。

ドローンは、撮影にとどまらず輸送や災害現場での活用など大きな可能性を秘めていますが、上記のような事故も起きる可能性があります。

事業として活用する場合のみならず、単発のイベント等で利用する場合にも、ドローンについての規制を知っておく必要があります。

ドローンを規制する法律とは?

航空法はもともと、いわゆる飛行機等の有人のものを前提にした法律でしたが、ドローンでの事故を契機として、これまでなかった「無人航空機」を新たに規制する改正航空法が平成27年9月に成立しました。

航空法2条22項

まず、航空法で規制する「無人航空機」とは

  1. 航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船その他政令で定める機器であって
  2. 構造上人が乗ることができないもののうち、
  3. 遠隔操作又は自動操縦(プログラムにより自動的に操縦を行うことをいう。)により飛行させることができるもの(その重量その他の事由を勘案してその飛行により航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全が損なわれるおそれがないものとして国土交通省令で定めるものを除く。)をいう。

とされています。

ここで国土交通省令にて除外されているのは、重量が200グラム未満のものとされています。

そのため、基本的に重量が200グラム以上のドローンは航空法上の規制があるという理解で良いと思います。

もっとも、いわゆるホビードローンなど200グラム以下のドローンの飛行についても、無制限に許可されるわけではなく、小型無人機等飛行禁止法(国の重要施設付近での飛行等を制限する法律)等の規制があるのですが、ここでは割愛します。

どこを飛ばせないのか?

航空法132条

まず、航空法上、飛行を制限する空域として、

  1. 航空機の航行の安全に影響を及ぼす恐れのある空域
     A 空港周辺の空域
     B 一定の高度以上の空域
  2. 人または家屋の密集している地域の上空

としています。

イメージ図①
出典:国土交通省ウェブサイト

一般的に問題になるのは、②の人口集中地区かどうかというところでしょう。

人口集中地区とは、平成27年の国勢調査の結果により、原則として

  1. 人口密度が1平方kmあたり4,000人異状の基本単位区等が市区町村の境界内で互いに隣接して、
  2. それらの隣接した地域の人口が国勢調査時に5,000人以上有する地域

とされています。

これでも非常にわかりづらいですが、福岡だと、福岡市早良区や福岡市西区の一部等ははずれていますが、福岡市のほぼ全域が人口集中地区に該当します。

人口集中地区か否かは地理院地図で簡単に確認することができます(下記の地図の赤い部分)。

イメージ図②
出典:地理院地図 人口集中地区H27

飛行方法についての規制は?

航空法132条の2、航空法施行規則236条の4

航空法では、許可を取った区域か許可が不要な区域かにかかわらず、飛行方法についての制限があります。

  1. 日出から日没までの間において飛行させること。
  2. 当該無人航空機及びその周囲の状況を目視により常時監視して飛行させること。
  3. 当該無人航空機と地上又は水上の人又は物件との間に30メートルを保って飛行させること。
  4. 祭礼、縁日、展示会その他の多数の者の集合する催しが行われている場所の上空以外の空域において飛行させること。
  5. 爆発物等の危険物を輸送しないこと。
  6. 無人航空機から物件を投下しないこと。

このルールに従わずにドローンを飛行させようとする場合には、国土交通大臣の承認を受ける必要があります

ちなみに先日の岐阜県の事故では、ドローンを使って飴をばらまいていたということですが、ここでいう「物件」の定義は具体化されていません(無人航空機(ドローン、ラジコン等)の飛行に関するQA(国土交通省 航空局)11-1)

ドローン下にいる人たちに危害を加える恐れ、ドローン自体の飛行バランスを崩すおそれからの規制であることからすれば承認は必要となるでしょう(岐阜の事件では許可承認が行われているとのことです)。

イメージ図③
出典:国土交通省ウェブサイト

福岡都市公園条例にも注意

福岡県では、航空法による規制のほか福岡県都市公園条例による規制があるのでこの点も注意が必要です。

具体的には、県営都市公園の上空については規制があるので、詳細は県営都市公園における無人航空機の飛行に関する規制の概要をご確認下さい。

最後に

弁護士壱岐晋大

航空法には罰則も規定されています。

また航空法上の規制以外にもプラバシーの問題、土地の所有権者の権利侵害の問題等さまざまな問題を想定しなければなりません。

活用が期待されるドローンですが、利用には十分の注意が必要です。

The following two tabs change content below.
弁護士 壹岐晋大
1986年山口県生まれ。 企業法務分野に取り組む際には、『経営者と同じ方向を見る』という姿勢を一貫しており、企業の『考え方』を共有し、『目標を達成』することを大切にしている。

たくみ法律事務所の顧問契約の6つの特徴

  • 特徴1
  • 特徴2
  • 特徴3
  • 特徴4
  • 特徴5
  • 特徴6

セカンド顧問について


お問い合わせはこちら

企業側・使用者側専門の弁護士にお任せ下さい新規予約専用ダイヤル24時間受付中!メールでの相談予約