不動産地価高騰に伴う賃料増額請求の増加

賃貸イメージ

近年不動産価格が高騰しているのは周知の事実ではありますが、それに伴い賃貸借契約に伴う賃料の家賃相場も増額しています。

平成29年7月1日時点の基準地価が9月19日に国土交通省から発表され、城南区鳥飼7丁目の地点が全国2位(13.2%上昇)となるなど、福岡市の地価、家賃相場も上昇しています。

賃貸人の立場からして、賃料を増額したいと考えた場合、賃借人が退去した際には、賃料を増額した上で新たな賃借人を募集することができますが、更新し続けている賃貸借契約などにおいて賃料の増額をすることは難しいです。

賃料増額請求の手続

弁護士壹岐

賃貸人の立場から賃料増額を請求する手続について簡単にまとめます。

賃料増額の請求については、

  1. 当事者同士の協議
  2. 調停
  3. 訴訟

という段階で進みます。

当事者同士の協議で賃料増額の合意ができれば、その合意に基づき増額することになります。

しかし、賃借人が一度合意した賃料の増額に応じるケースは少ないでしょう。

そこで協議がまとまらない場合には、調停の申し立てをすることになります。

賃料の増減請求については、訴訟提起前に調停を申し立てなければなりません(調停前置)。

調停は、調停委員が関与し、双方の言い分を聞いた上で話し合いに近い形で行われます。

そこで合意が可能であれば調停成立として、賃料が増額されることになります。

話し合いでもまとまらない場合には、調停不成立として訴訟提起することになります。

なお、賃貸人が賃料の増額を請求し、これに対抗する賃借人が賃料の減額を請求し、話し合いによる合意の見込みが無い場合には、即、調停不成立となるケースもあります。

訴訟に移行した場合、一般的に鑑定の申し立てがなされます。

鑑定を申し立てた場合、裁判所より不動産鑑定士が選任され、不動産賃料の価格についての鑑定結果が出されます。

費用は数十万円がかかりますが、通常は賃料増減を請求した側が費用を支払います(鑑定費用については、判決になった場合には、費用負担についての判決にしたがって敗訴側が負担することとなります。)。

双方が賃料の増減額請求をしている場合には、双方が費用を折半することが多いでしょう。

賃貸借契約における賃料増減額特約についての効力の争いや、事実関係についての争い(増額の合意をしたか否か等)がない場合においては、早ければ調停申立後5、6ヵ月程度で判決が出る場合もあります(1回目調停不成立→初回期日で鑑定申立→スムーズに鑑定人選任のケース)。

増額請求以降、増額分の賃料を請求できる?

悩み

賃料増額請求をした場合でも、賃借人はこれまでの賃料が相当だと判断していた場合、これまでの賃料を支払えば足りるとされているため、増額請求後に請求前の賃料の支払いをしていたとしても、賃貸人は賃料不払いを理由とする解除はできません。

ただ、請求後、裁判等(判決のみならず調停や裁判における和解も含まれます。)において、賃料増額が確定した場合、請求時からの差額分については、年1割の利息を付けて請求することができます。

賃貸業をされている方で、賃料増減請求についてお困りの方はご相談下さい

増減請求については、賃料を自動で増減する特約や、増減を禁止する特約などが定められている場合もありますが、これについては別の機会にまとめたいと思います。

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弁護士 壹岐晋大
1986年山口県生まれ。 企業法務分野に取り組む際には、『経営者と同じ方向を見る』という姿勢を一貫しており、企業の『考え方』を共有し、『目標を達成』することを大切にしている。

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